先日Google Bardについての記事を書いた。
その翌週。
Googleは自社のAIの大幅なアップデートを発表した。
大半は今後のアップデート予定であり、まだ実装されていないものだった。
しかし、その中でBardは英語以外の言語に対応するとして、日本語対応を済ませていた。
そこで、今回日本語に対応したBardを使ってみたので、その内容を共有したい。
結論としては、性能自体は長短ありつつ、今のGPT-4とそこまで変わらない。
一方で、Google検索を使えたり、GoogleドキュメントやYouTubeと連携できる点は便利に感じた。
それでは見ていきたい。
よろしくお願いします!
日本語化されたGoogle Bardを使ってみた
Google Bardを日本語で使ってみるとどうなのか。
それを確かめるために、これまでに他のチャットAIでも聞いた質問をGoogle Bardにも聞いてみた。
質問は、大きく7つ。
ちなみに他のチャットAIの質問への回答は、それぞれの記事で書いているので、気になったら読んでみてください。
これまでにGPT-4、ChatGPT Plus(GPT-3.5)、New Bing、ChatGPTで質問した。
それでは1つずつ質問をしていく。
Google BardにGoogle Bardについて聞いてみた
Bardについて聞いてみると、ChatGPTやMicrosoft Bingができることは大体できそうな回答をされる。
関西弁を話させてみた
関西弁を話せるか聞いてみると「話せる」というので、ラーメンの魅力について語ってもらった。
なんだかコテコテの関西ノリというよりかは、マイルドな感じ。
そのままうどんについても語ってもらうと、標準語で語ったので関西弁で語ってもらう。
関西弁の内容を読むと、標準語と同じ内容をただ語尾だけ関西弁に変えてるだけ。
面白くない。
以前ChatGPT Plusに関西弁で語ってもらった時は、ノリまで再現していた。
残念である。
日本の年金制度と課題を説明して
日本の年金制度と課題について、簡潔かつ的確に説明された。
普通に良いけれど、ChatGPTの回答内容と比べると少し物足りなさを感じてしまう。
課題が解決されない場合のミレニアル世代やZ世代の対応についても同じ。
簡潔かつ的確だw
戦国時代を舞台にした小説のアイディアを教えて
小説のアイディアも簡潔に回答するGoogle Bardさん。
アイディアが簡潔で抽象的過ぎて、あまり面白味が感じにくい。
それとすでにありそうな話だ。
こういうアイディアを出すのはGoogleは苦手そう。
ブラジルの国歌を日本語訳して
これは普通に間違っていた。
ブラジル国歌翻訳その1
ブラジル国歌翻訳その2
もっともらしい歌詞を書いているが、違うのだ。
ここで改めて、ブラジル国家の歌詞と動画を貼っておく。
ブラジル国歌🇧🇷
イピランガの川岸から聞こえる
鳴り響く勇者達の雄叫び
祖国の空に自由の太陽が光輝く
力強き腕(かいな)で勝ち取りし平等の誓い
おお 自由よ その胸の中へ
我等の魂は死をも厭わない
愛しき 崇拝すべき祖国よ
万歳!万歳!
ブラジル そこは鮮やかな夢と
愛と希望の光が振り注ぐ大地
清き微笑が漂う美しき空
南十字星がまばゆく光り輝く
生まれながらにして強く美しく
恐れ知らずの巨人よ
汝の未来は偉大なものとなろう
<コーラス>
おお 愛しき祖国 ブラジル
数多(あまた)の中で最愛の国よ
汝は我等の優しき母
愛しき祖国 ブラジル!
a^2+b^2+c^2+2ab+2bc+2caを因数分解して
この質問には、あまりに簡潔かつ的確過ぎる回答。
将棋できる?
将棋できるかを聞くと、「できます」の回答。
できるの!?
GPT-4やMicrosoft Bingではできなかったので、できることに驚きつつ、「7六歩」を入力。
すると、「3四歩」を解説付きで打ってきた。
次に「7八銀」と入力。
こちらの指し筋を解説しながら「3ニ金」を打ってきた。
将棋盤はないものの、どうやらチャットで将棋が打てそうなのと、こちらの手を解説されながら打つのはなんとも打ちにくいので、20手先まで勝手に打ってもらう。
将棋が強い訳ではないので、打ち手の良し悪しは分からないものの、Google Bardが将棋ができるのはよく分かった。
Google Bard特有の機能
今回Google Bardを試している中で、Googleだからこそできる機能が、生成テキストのエキスポートと要約だ。
生成テキストのエキスポート
生成テキストのエキスポートは、Bardの回答内容をGoogleドキュメントかGmailにエキスポートできる。
「エキスポート」のマークが回答欄内にある
それをクリックすると、GoogleドキュメントかGmailを選ぶことができる
Googleドキュメントの場合
Gmailの場合
要約
要約は、YouTubeの動画やリンク先の長文などを要約できる。
動画は以前の記事で取り上げたOpenAIのGreg Brockman(グレッグ・ブロックマン氏)のTEDを例にした。
要約してもらったものの、要約内容はものすごくシンプル。
そこで、もう少し詳しく要約してもらうように頼むと、動画内容まで勝手に生成して、偽の要約内容になってしまった。
AIあるあるですね。。。
ちなみにグレッグ・ブロックマンのTEDの内容はこちら↓でまとめているので、よかったら読んでみてください。
次に、長文を要約してもらおうと選んだのがイチローの引退会見。
ただ実際に要約してもらって、元の内容と読み比べると、こちらもやはり元内容に書いていない内容を勝手に生成して、要約としている。
AIあるあるですね。。。(二回目)
要約機能は動画にせよウェブサイトにせよ、まだ十分には使えなさそうだ。
今後の改善に期待したい。
おまけ:今のAIは時間が分からない
今回Google Bardを使っている中で発見したのが、今のAIは時間が分からないことだ。
説明するより見せる方が早いので、ご覧いただきたい。
Google Bard
ChatGPT
Microsoft Bing
Bingは時間を表示しているものの、間違っている。
正しくは18:48↓
今のAIはすごいが、実は今の時間もまだ分からなかったりするのが、今のAIの現状なのだ。
これだからAIはダメだと言いたいのではなく、AIにもできていないことがまだまだあることの一例である。
偶然見つけたので小ネタとして共有してみた。
会話のネタの一つにでもしてくだされー
まとめ:日本語化されて使いやすくなった!
いかがだっただろうか。
Google Bardは回答がシンプル過ぎて少し面白味に欠ける印象があるものの、日本語化したことによって使えるようになったと感じている。
特に先日のChatGPTの食べログプラグインの記事内で書いたように、レストラン検索はChatGPTやMicrosoft Bingと比べて、一番しやすい。
やはりGoogleの検索機能を使えることが大きい。
目的や用途によって、Google Bardが一番使えるチャットAIである分野は他にもあると思うので、これを機に色々と使ってみてはどうだろうか。
ちなみに無料です!笑
最後まで読んでくれて、ありがとう!
ではまた!