よく書いていることだけれど、生成AIの世界では本当に日々新しいサービスが開発されて、世の中を驚かせている。
このツイートで見たのもそんなサービスの1つ。
スケッチだけで画像を生成するサービス。
スケッチとは、ようはお絵描きだ。
ツイートの動画で描かれているラフなスケッチだけで、SF映画のような街の画像を生成できるのであれば、プロンプト(呪文)も必要なくなり、めちゃくちゃ楽になるんじゃないか。
これは試すしかない!
そう思い、このサービスを試すことにした。
そこで今回は、Skybox AIの概要、始め方、使い方、実際に試してみたレビューについて書こうと思う。
よろしくお願いします!
Skybox AIとは
Skybox AIとは、Blockade Labsという会社が運営している無料の360度型画像生成AIサービス。
没入型のVR、XR、ゲームで使用するために微調整ができる。
360度というのが肝で、これがMidjourneyやStable Diffusionなど他の画像生成AIとの違いだ。
画像を生成すると、画面上で画像を縦横360度にスクロールでき、立体的に感じるのだ。
つまり画像自体は2Dだけれども、スクロールによって3Dに見える。
生成された画像は、3Dアプリケーションで使用されるときに背景の設定と照明情報を提供するために、スクリーン上では3Dシーン全体に360度にラッピングされている。
また、高解像度の画像や手続き的テクスチャを使って作成され、3Dシーンの背景として視覚的に魅力的で没入感のある環境を提供し、仮想環境の全体的な視覚的品質とリアリズムを向上させる。
これにより、遠くの山や雲、遠景など、遠くのものの詳細をモデル化する必要なく、画像で見せることができる。他にも、昼夜のサイクル、天候条件、遠い地平線などの自然環境の設定も作り出すことができる。
なお2023年5月時点では、無料のAIツールだ。
Sketch-a-Skyboxとは
スケッチモードは、新機能としてSkybox AIに加わった。
Skybox AIではこの機能をSketch-a-Skyboxと呼んでいるが、ようはスケッチから画像を生成できる、Sketch-to-Imageだ。
用途としては、何か画像の中に特定のもの(例えばお城)が欲しいときにそれをスケッチして、プロンプトでその特定のもの(例えばお城)を指定する。
それで生成ボタンを押すと、その特定のもの(例えばお城)が生成される画像に含まれるのだ。
この利点としては、スケッチによって画像の中でのサイズや配置、全体の構図を意図した通りに再現できる可能性が高まることだ。
また、もし最初に望む画像が得られない場合でも、スケッチは新しいスタイルやプロンプトを試すために残る。
他にも生成した画像を編集するRemixモードでは、その特定のもの(例えばお城)に別の色を加えたり小さくするなどして、編集ができる。
Skybox AIの始め方
実際にスケッチモードを使えるようにするために、Skybox AIを始めたい。
始め方は簡単。
なんと、ユーザー登録が不要!!!
大体の生成AIはユーザー登録が必要なので、シンプルにこれは嬉しい!
まずはSkybox AIを運営しているBlockade Labsのホームページにアクセスする。
ホームページ右上の”Try Skybox AI”をクリック
すると”Welcome”と”Updates”のタブがあるポップアップが表示される。
この中の右下にある”Confirm”をクリック。
ちなみにこのポップアップはSkybox AIを使うときに毎回表示されるので、うっとうしい場合は”Don’t show this message again”の左の□にチェックを入れると、以降表示されなくなる。
次はSkybox AIについて英語で説明されているポップアップが表示される。
ここは”GET STARTED”をクリック。
このポップアップも毎回表示されるので、”Don’t show this message again”の左の□にチェックを入れると、以降表示されなくなる。
Skybox AIにアクセスして、画像を生成できる
“Create New”をクリックすると、線が入った何もない空間に切り替わる
“Create New”=新規作成ができる状態。
以上で準備完了!
始め方が簡単で、素晴らしい!
Skybox AIの使い方
Skybox AIではいくつかの方法で、画像を生成することができる。
基本はプロンプト入力と、画像の世界観を指定して生成する。
プロンプト入力は緑色の細線枠に入力する。
画像の世界観は選択できる。数えてみると、全部で29種類あった
左にサイドバーがあり、その中にスケッチモードがある。
サイドバーの各機能は以下の通り。
スケッチモードを試してみた
スケッチモードを使うことで、どのように画像を生成できるかを試してみた。
画力も絵心も全くもってない自分でも、何かスケッチすることで思い通りに画像を生成できるのか?
まずは何をスケッチしたら良いか分からなかったので、描いてみたら模様みたいになった。
自分でも何か分からなかったので、プロンプトに日本語でも画像生成可能かを確かめるためにも「めっちゃ神聖な洞窟」と入力して、”GENERATE”=生成をクリック
どんな画像ができるのか?
これ、、、、何?www
よく分からなかったので、360度にスクロールしてみると、AIが日本語の「洞窟」の意味を曖昧ながら理解して、自分の訳の分からない模様と共に画像を生成した感じだ。
なお画像はこちら↓
言わんとしていることが伝わったら幸いだww
次は選択する世界観によって、生成画像にどのような違いが出るのかを見てみるために、1つのプロンプトで色々な世界観を試してみる。
プロンプトは「神秘的な海底都市」
まずは世界観”CG Film”
海底都市じゃなくて普通に都市が出てきた。。。
次は世界観”Storybook”
なんか普通の家が出てきた。。。
ここまでで感づいた。
恐らく日本語でのプロンプト(呪文)は不可能だと。。。
だがまだ分からない。
そこで、今度は世界観”Nebula”=星雲
生成中
どうだ?
普通に星雲だーーーーーーーー!!!!!
もはや都市ですらない。
日本語だから仕方ないのかもしれない。
諦めきれず、もう少し試すことにした。
世界観”Manga”
世界観”Watercolor”
やはり日本語でのプロンプト(呪文)はダメみたいです。。。
ちなみに英語でも試したところ、生成された画像は当たらずも遠からずだったので、やはりプロンプト(呪文)は英語がいいようだ。
以下↓がその画像とプロンプト(呪文)の日本語訳
プロンプト(呪文)日本語訳:深い森だが、光が差し込むのは一部の道だけ。見えない平和な生物たちがこの地域で暮らし、彼ら独自の生活を送っている、まるで神聖な雰囲気のようだ。
プロンプト(呪文)日本語訳:スターウォーズのような宇宙に存在する都市の小さな通り。危険ではないが、乞食、賞金稼ぎ、無法者たちが集まるかなり汚い都市です。視界に入るのは、都市の荒々しい雰囲気です。
まとめ:スケッチは補助でメインはプロンプトと世界観
Skybox AIを使う前は、スケッチ1つで何でも思い通りの画像が生成できるのかと、かなり頭の中お花畑の発想をしていた。
実際はそんなことはなく、スケッチはあくまでプロンプトや自分が画像の中に描かれて欲しいものを表現するための補助的なツールだ。
まずは、プロンプトをAIにとって、なるべく正確かつ明瞭に書くことが、第一に重要である。
これは他の生成AIでも同じことだ。
また、選択する世界観によって絵のテイストを変えることができるし、もし思い描く絵が明確なのであれば、それに沿う世界観を選択すると、生成される画像も思い描く絵の通りになる可能性がより高くなる。
つまり、1にプロンプト、2に世界観、3と4にプロンプト&世界観再びで、5にスケッチ。
こんな感じだ。
Skybox AI自体は生成される画像が360度にマッピングされているので、他の生成AIでは感じられない3D感や立体感が感じられて、単純に2Dより楽しくもあるので、興味があれば試してみてもらいたい。
おまけに無料で、始め方もめちゃ簡単だ!
今後開発が進んで、Skybox AIがより簡単に凄い画像を生成できる可能性も感じるので、何か驚くような新しい機能が出てきてら、また共有したい。
最後まで読んでくれて、ありがとう!
ではまた!